2.インデックス投資とは
インデックス投資とは、世界の経済成長に乗って利益を享受する投資方法のことです。長期的にこの投資方法を行うことで、年利3%〜6%強程の利益を安定的に狙うことができます。また、投資金額も少額から始めることができ、投資初心者にはお勧めの投資方法です。
具体的には、世界の経済指数(インデックス)と連動する投資信託でポートフォリを組み、どの指数をどの程度の比率で持つか、ということを事前に決めておき、一定期間ごと(例えば毎月)に買い増します。しかし、それぞれの指数は上がることもあれば下がることもあります。その結果、長期間投資を続けていると、最初に決めた比率とは異なる比率になってしまいます。そこで、ある一定のタイミング(例えば一年に一度)で、上がりすぎたインデックスAを売り、そのお金で下がりすぎたインデックスBを買う、というような投資方法です。
インデックスの主な種類として以下があります。
- 国内株式(日本人の場合は日本株のこと。具体的にはTOPIXや日経平均など)
- 国内債権(日本人の場合は日本国債)
- 先進国株
- 先進国債権
- 新興国株
- 新興国債権
また、上記以外にもREITと呼ばれる、不動産の価格を指数化したものを含む場合などもあります。
以下に、インデックス投資の具体的な投資例を挙げます。
今回は、インデックス投資に置いて最も典型的なポートフォリオ
- 国内株式(日本人の場合は日本株のこと。具体的にはTOPIXや日経平均など) 25%
- 国内債権(日本人の場合は日本国債) 25%
- 先進国株 25%
- 先進国債権 25%
上記の指数に上記の配分で投資を行うことにします。このポートフォリオと、この配分で、年利にして約3%後半から4%程を狙えます。
もしあなたが証券会社に既に口座を開設しているなら、投資信託を検索できるコーナーで「インデックス」というキーワードで検索してみてください。色々なインデックス投資信託が検索できると思います。
今回は日本株に連動する投資信託として
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)
という投資信託に投資することにします。
日本国債に連動する投資信託としては
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内債券インデックス
という投資信託に投資することにします。
先進国株に連動する投資信託として
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
という投資信託に投資することにします。
先進国債権に連動する投資信託として
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
という投資信託に投資することにします。
投資資金は毎月3万円とします。それぞれのインデックスに25%ずつの配分で買うので、
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)
7500円
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内債券インデックス
7500円
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
7500円
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
7500円
というように、それぞれの投資信託を毎月7500円ずつ買います。
ただし、それぞれのインデックスがまったく同じように利益の増加、もしくは減少をするわけではありません。例えばアベノミクスの結果、日本株だけ異常に高くなってしまったり、逆にリーマンショックの際には債権はそんなに下がらなかったのですが、株式は日経平均も先進国株式も大幅に下がりました。
その結果、投資を続けると最初に25%ずつの配分にしてポートフォリオを組む、と決めたにも関わらず、ポートフォリオの配分がごちゃごちゃになってしまう場合があります。
そこで、一年に一度、上がりすぎたインデックスを売り、そのお金で下がりすぎたインデックスを買い、元の25%ずつのポートフォリオになるよう修正します(これをリバランスと言います)。
上記の投資を続けるだけで、年利にして約3%後半から4%程を狙えます。
また、インデックスの投資信託としては、上記に限らず、様々な種類のインデックス投資信託がありますので調べてみてください。
また、上記選んだインデックス、及び25%ずつという配分は、それぞれを調整することにより、更に高リターンを狙えたり、更に低リスクを狙えたりします。
例えば、新興国の株式や債券をポートフォリオに組み込むことで、リスクは増すが、より高いリータンを狙えると言われています。また、株式の配分を増やすことでより大きなリターンを狙え、逆に債権の配分を増やすことで、より低リスクを狙えると言われています。
また、歪んだポートフォリオを調整する方法(リバランスする方法)にも様々な方法があり、例えば一年に一度ポートフォリオを見直すのではなく、三年に一度ポートフォリオを見直したほうが良い、という話や、ポートフォリオ調整の方法として、高すぎるものを売って安すぎるものを買うのではなく、高すぎるものに合わせて、安すぎるものに追加資金で投資を行うことでポートフォリオを調整するほうが良い、と言う話もあります。
どのようなポートフォリオを組むべきか、や、どのような配分で買うべきか、などはインデックス投資について書かれている本などを参考にして勉強してみてください。
どうしてもポートフォリを決めることができない、という場合は、"インデックス投資の配分とポートフォリオを既に決めてパックにしたインデックス投資"の投資信託があります。以下に具体的な投資信託名をいくつか挙げます。
三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
国内株式 12.5%。先進国株式 12.5%。新興国株式 12.5%。国内債権 12.5%。先進国債権 12.5%。新興国債券 12.5%。国内リート 12.5%。先進国リート 12.5%。
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスF 4資産均等型
国内株式 25%。国内債権 25%。先進国株式 25%。先進国債権 25%。
ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスF 6資産均等型
国内株式 1/6。国内債権 1/6。国内リート 1/6。先進国株式 1/6。先進国債権 1/6。先進国リート 1/6。
上記以外にも、インデックス投資をパックにしたインデックスファンドが存在します。この投資信託に投資する利点として、ポートフォリオの配分調整はこの投資信託が内部で自動で行なってくれるので、一年に一度ポートフォリオの配分を見直す、という行為が不要になり、単純に毎月買い増すだけで良くなることです。
注意していただきたい点として「インデックス投資を長期間続けていれば、統計的に見ておそらく高い確率で年利3%〜6%強程の利益を狙える」というだけで、低い確率ではありますが、損する場合も当然あります。逆に、6%強以上の利益を手に入れることもあります。
また、インデックス投資はあくまで【長期間続けていれば】、最終的に年利○%の利益を得られる、という理論で、短期的(例えば一年や二年程度)には損をする可能性があることも忘れないでください。
インデックス投資は素人でも損せず儲かることが出来る、と言われている投資方法で、大体年利4%と思っておけばよいでしょう。逆に言えば、年利4%以上のリターンを狙うのであれば、インデックス投資ではない他の投資方法を検討することをお勧めします。
インデックス投資に関しては梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)というブログが有名なので参考にしてみてください。
私がインデックス投資に関して読んだ本で一番良かったなーって思ってるのは下記の「貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント―ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵」の本です。でも今だと中古でしか手に入らないんですよね。いい内容なのに。勿体無い。
同じ著者で最新の本は以下です。
まあでも私は「貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント―ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵」の方が好きなんやけど。
というわけで次回3.私はなぜ株のインデックス投資をやめたか。