カブハル

配当金を出す株は好きですか?

牛

30.配当金について

配当金について。保有の観点から。

皆さんは配当金を貰うと嬉しい派ですか?配当金は特に気にしてない派ですか?

世界一の投資家バフェットさんは「配当金を出さない企業の方が好ましい派」です。なぜなら配当金を出すと、その配当金に税金がかかるからです。であるならば配当金を出す代わりにそのお金でさらに利益を上げてくれれば、税金という無駄なお金を消却すること無く株価が上がるはずじゃないか!ということだそうです。ですが、実は私は「配当金はできれば欲しい派」です。買う銘柄も基本的には配当金を出す企業から選んでいます。中でも、EPSを年々増やしながら、それに応じて配当金も徐々に増やしていく会社が大好きです。

個人的にはファンダメンタルズ分析で難しいのは、銘柄選択よりもむしろその株を持ち続けられるかという握力のほうが難しいと感じています。私の「この株はいい株だから、持ち続けるぞ!」という気持ちの源泉は配当金です。たとえ株価が下がってマイナスになったとしても、年々EPSが上がっていて年々配当金も上がっているなら「持ち続ければいつかプラスになるはず!」と気持ちを保っていられます。

昔、投資で億の資産を稼いだ人のアンケートみたいな情報をネットで見たことがあります(継続は力なり 最強集団「億万投資家」の条件|マネー研究所|NIKKEI STYLE)。投資法で最も多かったのが、なんと「高配当・優待狙いのコツコツ投資」でした。投資家の中には優待狙いや配当金狙いの投資を軽蔑している方もいますが、優待狙いや配当金狙いでも充分資産を億まで届かせることが出来るのです。そして、なぜ優待狙いや配当金狙いが億まで届かせることが出来るかと言うと、優待狙いや配当金狙いの投資は、株を持ち続けるという動機づけがしやすい投資手法だからです。

優待投資家や配当金狙い投資家はもちろん株価の上昇も狙っていますが、最優先は優待でもらえる商品や配当金です。つまり、株を買ったら基本的には永遠に売りません。だって、株を売ると優待や配当金がもらえないんだもの。そして、株というのは「営利企業」つまり「可能な限り利益を上げるぞという能動的な存在」です。基本的には投資しっぱなしにしておけば、いつかはプラスになることが期待できるものです。そして中には株価が十倍、二十倍になるものも現れるでしょう。

だから、もしこのサイトを見ている方の中で「なんか投資うまく行かないなー。投資法を他のやり方でやってみようかなー」という方は優待投資や配当金狙い投資もおすすめです。例えマイナスになったとしても損切の必要もあまり無いはずですし。

私は優待にはあまり惹かれないですが、配当金には惹かれます。たとえ税金が取られるとしても。人間だもの。

自分が実際にどの投資方法で投資すべきかで正しい選択の仕方は「1.少なくともその投資方法が勝てる方法であること」「2.その投資方法が、実際に自分の能力で実行可能なこと」です。私も「配当金を出さない企業の方が良い」というのは頭では理解できますが、それは私には実行不可能な投資方法なのです。持ち続けられないもの。でも「ファンダメンタルズが良く、かつ配当金も出す」企業の株なら、私にとって「勝てる手法」ですし「実行可能」なのです。

多分、投資に手を出す人の中には、日本で一番成功している投資家のBNFさんに憧れて始める人もいるかと思いますが、あの手法が難しいのは、殆どの人にとってBNFさんの手法は「勝てる投資法である」ことは理解できるけど「自分の能力で実行可能」ではないからです。

私が長期投資を勧めているのは、基本的に株式投資は長期で持つほどプラスになりやすいものだからです。何度も言っていますが、企業というのは営利企業なので利益をできるだけ大きくしようと能動的に動くものなので。

配当金について。粉飾決算の観点から。

どこかの書籍(たぶん株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす)で読んだのですが、配当金を重視する理由のひとつとして「この企業が粉飾決算してるかしてないかは分からない。だが、粉飾決算していて財務がヤバイなら配当金を出す余裕すら無いはずだ。だから配当金を出す企業は、少なくとも配当金を出す余裕がある程度には、財務が健全なのだ」みたいな考えがあるそうです。私は正直ファンダメンタルズ分析家ではあるけども、基本的な指標でしか戦っておらず、粉飾決算を見抜く能力もないので、この考え方を見た時に「なるほど。そういう考え方もあるのか」と思って、配当金を出している企業を好んで買うようにしています。

配当金について。割安性の観点から。

割安性を占う指標としてはPERとPBRがよく知られています。もちろん私もこの2つの指標も確認するのですが「配当金利回り」も割安性の指標として個人的にチェックしています。株価というのは企業が「うちの企業の株価を上げるぞ!」と思って上げられるものではありません。なぜなら、その企業と関係がないところで売り買いされているからです(もちろん、企業の業績とある程度連動していますが、企業が「うちの株価を一万円にしよう」と言って、一万円に出来るようなものではありません)。そして、企業が株主に対して明確にコントロールおよびプレゼンス出来るのが配当金です。「これだけ配当金払いますよ」っていうのは企業が自分で決められます。そして、配当金はその企業の株価ではなく、その企業の業績に応じて決められます。つまり、配当利回りがある程度高い企業は「業績がいいのに、それに比べて株価が低くなってしまっている」と推測できます。

個人的には3%以上の配当利回りが好きですが、2%以上の株もあまり抵抗なく買います。1%くらいだとちょっと買いにくい感じで、1%未満の株は強力な成長株ではない限り買いません。

以上、3つの観点から、私は基本的には配当金を出す株を好んで買うよ。

次回、31.理想の株の保有期間は永遠