8.ファンダメンタルズ分析の基本。EPSを見ろ。
ファンダメンタルズ分析投資は長期投資を行う際によく使われる手法です。ファンダメンタルズ分析の基本はPERを見る──ではなく、PBRを見る──でもなく、ROEを見る──でもない!!EPS(一株当たり当期純利益)を見るんだ!!ってバフェットさんが言っていたので、私もEPSを見ています。
EPSっていうのは企業の一株あたりの利益率です。って言っても意味分からないよね。例えば企業が100枚の株を発行していたとしよう。で、その企業が200円の利益を出したとしよう。すると、その企業は、100枚の株を発行して200円の利益を上げた。つまり、一株につき2円の利益をあげた、ってことだ。この「2円」がEPSです。
EPSっていうのは、ある年のEPSだけを確認するんじゃなくて、過去のEPSも確認して、EPSが年々「増えている」か、「減っている」か、「増えたり減ったりしてよくわからない」感じなのかを確認しなければなりません。
で、株価っていうのは短期的にはそこそこランダムに動くけど、長期的にはEPSの推移と同じ動きをするらしい。つまり、「年々EPSが増えている企業」の株を買えば、株価もEPSと連動して増えていくらしい。なにこれ簡単じゃん!
EPSの推移ですが、四季報で確認できるのはもちろんの事、皆さんが使用しているネット証券の画面でも確認できると思います。ちなみにSBI証券での確認方法は、SBI証券にログイン後、EPSを確認したい銘柄を表示して「四季報」を選ぶと四季報が表示できるので、そこから更に「財務状況」を選べば一株益(円)と表示されているデータがあります。これがEPSです。
上のスクリーンショットの例では、9.1円→18.6円→36.5円→63.5円→91.0円→114.4円→154.8円という風に増えています。こういう銘柄を探すのですよ。あ、でも投資は自己責任でおねがいします。
EPSですが、毎年キレイに値上がりしている銘柄に限定しなくても、概ね右肩上がりであれば、一回くらいは前年より下がっていてもいいんじゃない?って個人的に思ってます。この辺は好みですね。
ちなみに株価というのは
株価 = EPS × PER
という式で求められます。つまり、PERが増えも減りもしなければ、EPSの増加分、毎年株価が上がることになります。やったね!
「EPSが年々増えている株を買ったのに、株価が全然上がらない……」っていう場合は、PERが年々下がっている、つまり割安性の魅力が高まっていることを意味します。つまり、ファンダメンタルズ分析派の投資家の目に留まりやすい魅力的な銘柄に年々なっているという事なので、そのうちファンダメンタルズ派の彼らが買ってくれて、株価上がるよ。多分。
「本当に株価はEPS × PERなの?」って思ってる方に実例を見せるよ。上のスクリーンショットでは、「連15. 3予」の一株益が114.4で、現在のこの銘柄の予想PERが17.61倍なので
114.4 × 17.61 = 2014.584
となり、現在の株価である2015円とほぼ同じ。ね?
ただし、注意して欲しいのはEPSだけでなくPERにもある程度気を配らないといけません。株価 = EPS × PERなので、PERが高すぎる株を買うと、EPSが年々上がっていても、高すぎたPERが段々と普通になっていって、株価が上がらない……いや、むしろPERが想定より下がりすぎて損をする、なんてことがありえます。
逆にPERが割安な株を購入できれば、株価 = EPS × PERなので、EPSの増加だけでなくPERの増加も期待でき、想定以上の株価の値上がりを享受できたりします。