120.後知恵バイアス
認知バイアスとは、人間が情報を処理する際に、無意識に誤った判断や偏った結論を導き出してしまう思考の歪みや偏りのことを指します。
今回は認知バイアスのひとつ「後知恵バイアス」の話をしよう。
皆さんは、持ち株を売った後に更に株価が上がるのを見て「上がるのが分かってたのに、なんで株を売ってしまったんだろう」と思ったことは無いですか?
または、株を買った後にその株の株価が下がるのを見て「下がるのが分かってたのに、なんで株を買ってしまったんだろう」と思ったこととか。
他にも、買うかどうか迷って結局買わなかった銘柄の株価が上がるのを見て「上がるのが分かっていたのに、なんで株を買わなかったんだろう」とか。
空売りするかどうか迷って結局空売りしなかった銘柄の株価が下がるのを見て「下がるのが分かっていたのに、なんで空売りしなかったんだろう」とか。
これらは全て認知バイアスのひとつ「後知恵バイアス」だと思われます。
後知恵バイアスとは「結果が出た後に、それが起こると事前に分かっていたかのように感じる傾向」のことです。つまり、ただの錯覚です。結果が分かってたと錯覚してるだけです。単に思い込みです。認知がゆがんでるだけです。
だって冷静に考えてみてください。最初から結果が分かっていたなら、その間違った行為を選択するわけないじゃないですか。
間違った行為を選択したということは、その時結果は分かっていなかったんです。
結果が出た後に「後知恵バイアス」という認知のゆがみによって、最初から結果が分かっていたと錯覚しているだけです。
という認知のゆがみの話でした。