54.株式投資で最も重要な技術は「損切りする能力」
株式投資で成功するための技術として「資金管理」とか「銘柄選択」とか色々な技術があるけれど、最も重要な技術は「損切りする能力」だと思う。
「この買った銘柄、やっぱり違ったな」と思った時に、例え含み損になっていても躊躇無く売ってしまう能力。含み損が巨大なものになる前に、まだ軽い損失のときに見切りをつけて切る能力。
もし「この人に株式投資で成功する能力があるかどうか見てもらえますか」って頼まれたら、私は損切りする能力があるかどうかで判断する。
例えどんなに資産が少なくても、損切りする能力さえあれば「この人は株式投資で成功する能力がある」と判断するし、逆にどんなにお金持ちでも損切りする能力が無いなら「この人は株式投資で成功する能力が無い」と判断する。
この文章を読んでいる人で「私、普通に損切りは出来るんだよなー。まだ全然資産無いけど」っていう人がいるなら大丈夫。あなたは株で成功できる。少なくとも資産数千万円までは届くと思う。
もちろん、投資手法として損切りしない投資手法を使用して成功する人もいると思うけど、その人は「損切りする能力が無い」のでは無く、損切りする能力があるけれど、あえて使っていないだけだと思う。
「損切りする能力」というのはつまり、「『お金』という概念に対して感情的にならない能力」だ。
「ここで損切りしたら5万円失う」「ここで損切りしたら30万円失う」「ここで損切りしたら100万円失う」そういうことに対して感情的にならない能力だ。
多分株で成功している人は、30万円損することは日常の一部だと思うし、30万円得ることも日常の一部だと思う。
だから、これを読んでいて株式投資に興味がある人は、少額で株式投資をしてみて、含み損になった時に「損切り」を実際にやってみよう。
もしあなたが「損切り」に対してかなり抵抗を感じたなら、あなたはもう今後絶対に株式投資をしてはいけない。「お金」という概念に対して感情的になる人は成功できない。
逆に「損切り」に全然抵抗がないなら、もう少し額を増やして株式投資を続けてみよう。もっと大きい額で含み損になった時も、全然抵抗なく損切りできるなら、もうお金持ちになるための技術の50%はマスターしたようなものだ。
次回、55.難しさに意味はない。