62.信用取引は勧めない
今回は信用取引についての話をしようと思う。
株式投資初心者の方は「なんか皆、信用取引してるし、私も信用取引を始めたほうがいいんだろうか」と思っていると思いますが、個人的には信用取引は勧めません。
以下に、私の信用取引を使っている人のイメージを個人的な思い込みのみで語ります。
信用取引をしている人は、最近株を始めた人に対して「へー、株始めたんだ。信用取引はするの?しないんだ。すごい。賢い。私も信用取引には手を出さないほうがいいと思う」と言います。
でも本人は信用取引をやっています。時々、信用取引をしているせいで大きな損を出します。「信用取引やめたら?」と聞くと、彼らは皆言います。「やめたほうがいいのは分かってるんだけど、今さらやめられない」。
みなさんもうお分かりですね?信用取引とは違法ドラッグなのです。一度手を出すとやめたくてもやめられなくなります。ストップ違法ドラッグ。
個人的には信じられないことなんだけど「損切りする能力はないけど、信用取引には手を出してるよ」っていう人が実は世の中に結構いるよね。なんで自分から死にに行くの?
株で大損して退場する人の特徴は「信用取引を行っていること」と「短期間に大量に売買を行っていること(つまり短期トレーダー)」の二つです。つまり、もし今あなたが信用取引を行っている短期トレーダーで、損を出しているなら「そりゃ、退場する人の典型的な行動と同じ行動を行ってるんだから、損を出すのは当たり前だよね?」となります。
そして私は現物取引のみの長期投資家であり、そこそこ儲かっているのですが「そりゃ、退場する人の典型的な行動と真逆の行動を行っているんだから、儲かるのは当たり前だよね」となります。
信用取引をする人は言います。「信用取引を使うと、売りから入ることができるから、株価が下がっても儲かることができる。つまり、儲かるチャンスが二倍になるんやで!?」
冷静に考えて欲しい。信用取引を使うと、売りから入ることができるから、株価が上がっても損することができることを。だから、損するチャンスも二倍になっています。
「信用取引を使ってレバレッジを使うからこそ儲かることができるんや!!現物取引だけだとレバレッジが効かないから儲からないやろ!!」
そのとおり。だからこそ信用取引というレバレッジを使わない代わりに、集中投資という投資法を使ってリターンを大きくしているのです。
「現物取引だからって集中投資は危ないやろ!信用取引でレバレッジを効かせつつ分散投資をしたほうが安全やろ!」
現物取引の集中投資の方が安全だよ。信用取引の分散投資は最悪借金ができるけど、現物取引の集中投資は最悪でも借金はできないよ。
信用取引を使って儲かっている人がいることを否定はしないけど、信用取引を使って儲かっている人のことを思い出して欲しい。あいつら基本投資の天才じゃん?お前は天才か?天才じゃないだろ?私も天才じゃないよ!!だから天才になることは諦めて、現物取引の集中投資の方がいいよ。
信用取引を行っている人は多分、できるだけ短期間にお金持ちになりたいんでしょ?その気持ちは分かるし、私もできるなら短期間でお金持ちになりたい。
ただ、勉強して分かったことは投資って基本的に利益のことを年利で考えるけど、例えば年利6%とか7%を安定的に毎年投資で出すだけでも、十分凄いと言われるレベルだということです。年利6%とか7%って、なんか簡単に出せそうじゃん?ものすごく動く株なら、1日で得られる利益。でも、安定してずっと年利6%とか7%を出すだけで、投資の世界では天才と言っていいレベル。世界一の投資家であるバフェットのことを思い出して欲しいんだけど、あのバフェットさんでさえ、年利は20%〜30%くらいでしょ?世界一の投資の天才ですら、年利20%〜30%なんだよ?一年で二倍とかにしてないんだよ?
で、株式投資で年利20%〜30%を狙う、最も簡単で現実的な方法って株の長期投資じゃない?だって「買ってから一年後くらいに、今より株価が20%から30%高くなってる株を選んで買う」だけでいいんだよ?あなたにもできそうでしょ?
で、「買ってから一年後くらいに、今より株価が20%から30%高くなってる株を選んで買う」をあなたが死ぬまでずっと繰り返せば、世界一の投資家に匹敵するほどの投資成績が得られて、多分、ものすごくお金持ちになれるんだよ。簡単でしょ?
信用取引っていうのは多分「できるだけ短期間にお金持ちになりたい」と考える皆を嵌めるための罠であって、「お金持ちになる」ということを夢物語に考えるのではなくて本当に現実的に考えてるなら、信用取引に手を出さないまま、現物取引の長期投資をお勧めします。
それに「投資成績で年利20%とか30%を出すだけで、十分天才と言われるレベル」という理解で長期投資を行っていれば、退場しないで経験値も得られて、だんだん「1年とか2年をかけて2倍以上になる株」の探し方もなんとなく分かるようになります。
がんばって。