39.株のファンダメンタルズ分析家の暴落への対処法
こんにちは。最近株価が乱高下し始めて、暴落の気配が漂っていますね。
ファンダメンタルズ分析の教科書的な暴落への対応方法は「損切りせずに現在の持ち株をずっと持ちっぱなしにし、暴落を甘んじて受け入れる」というものです。
なぜこのような対応法になっているかと言うと、まずファンダメンタルズ分析はテクニカル分析と異なり、基本的に「株価の動きは予測できない」との原則に立っています。つまり「株価が暴落しそうな気配が漂っていたけど、結局暴落しなかったね」ということも十分ありえる、ということです。
「仮にそうだとしても、不吉な気配がしたら一旦損切して現金化するのもありなのでは?」と思う方もいるかもしれません。
ファンダメンタルズ分析のもう一つの原則として「株式投資に常に参加し続けるべき(どのような状況であれ、株を常に持ち続けるべき)」というのがあります。ずっと株をやっているとわかりますが、株価というのは「ある日突然短期間に急激に値を上げる」という事がままあります。そして、この「短期間に急激に値を上げる」ときに、それに参加していたか(株を持っていたか)、参加していなかったか(株を持っていなかったか)が、最終的な利益にかなり影響があることが知られています。つまり、ファンダメンタルズ分析家としては、暴落による含み益の減少や含み損の発生よりも、参加しないことによる「短期間の株価急騰」を取り逃すことのほうが、より回避すべきことだとされています。
以前にも書きましたが、ファンダメンタルズ分析家が持ち株を売る理由は「最初の株式購入の判断を誤っており、優れた企業ではないことが明らかになった時」「状況が変化して、投資すべき企業では無くなった時」「他に良い銘柄を見つけた時」の3つだけです。「暴落の気配がしたから」や「暴落したから」や「不況になったから」は売る理由になりません。
ただ、強いて言うなら「良い企業だけど値段が高すぎるな、と思っていた株が暴落により安くなったので、それに乗り換えた」というのはあるかもしれません。
また、株の投資初心者にありがちですが、「乱高下を乗りこなそう」とするのはやめてください。多分、往復でやられます。「株を損切して、状況が落ち着くまで様子を見る」か「株を持ちっぱなしにして、暴落を甘んじて受け入れる」のどちらかにしてください。
それと、もうひとつ。好景気と不景気の教科書的な期間というのをお伝えしておきます。教科書的には3〜4年の好景気の後1年の不景気が来る、とされています。最近は全然教科書通りではないですが……。なので、もし今回の暴落がきっかけで不景気になるとしたら、1年間株価がぐずつく、もしくは下がりっぱなしになることを覚悟してください。逆に言えば、1年間耐えれば株価が上がり始めます。
株の偉い人も言っています。「『この世の終わりが来る』という予言は、株を売る理由にならない」。
ちなみにファンダメンタルズ分析投資家が持株をうる3つの理由
- 最初の株式購入の判断を誤っており、優れた企業ではないことが明らかになった時
- 状況が変化して、投資すべき企業では無くなった時
- 他に良い銘柄を見つけた時
はバフェットの師匠、フィリップ・フィッシャーの言葉です。